
建設業許可業者は、決算終了後4ヶ月以内に決算変更届を提出することが義務付けられています。
たとえば、3月31日が決算日の場合は、7月31日が提出期限となります。
会社を設立してまだ一度も決算をしていない(決算期未到来である)場合を除き、決算変更届を提出していないと経営事項審査(経審)を受けることができません。過年度分が未提出の場合は、経審よりも先に決算変更届を提出する必要があります。
決算変更届の主な内容は事業年度ごとの工事経歴書と財務諸表です。
経審を受けた結果付与される総合評定値(P点)は決算変更届の内容でほぼ決まると言っても過言ではなく、まさに経審の命とも言える重要な手続です。
決算変更届を提出していないと、建設業許可を更新することもできません。
更新の際に5年分まとめて提出するという方もいますが、提出期限を過ぎてしまうと始末書の提出も必要です。
経審を申請しない場合でも、建設業許可をスムーズに更新するために、毎年期限内に提出されることをおすすめします。
工事経歴書には、「経審を受ける場合」と「経審を受けない場合」の二通りの記載方法があります。
決算変更届が提出されていても、工事経歴書が経審を受けない記載方法で作成されている場合、経審を受ける記載方法で再度作成し直す必要があります。
今までに一度も経審を受けたことがない場合は、経審を受けない記載方法で作成されている可能性があるので確認が必要です。
ちなみに、当事務所では経審を受ける予定のないお客様でも経審を受ける記載方法で工事経歴書を作成し、いつ経審を依頼されても対応できるようにしています。
経審を受ける場合の記載方法
完成工事高のうち、元請工事について、請負金額の合計の7割を超えるところまで、金額の大きい順に記載します。
次に、上記以外の元請工事と下請工事について、請負金額の合計の7割を超えるところまで、金額の大きい順に記載します。
いずれも、合計の7割を超えるまでに軽微な工事(建築一式以外は税込500万円未満)を10件記載したら終了となります。
経審を受けない場合の記載方法
元請工事と下請工事について請負金額の合計の5割を超えるところまで、金額の大きい順に記載します。
財務諸表(決算書)の作成方法は「税込」と「税抜」の二通りの方式があります。
貸借対照表や損益計算書などの数字が消費税込みなのか消費税抜きなのかという意味で、消費税の免税業者は税込で作成されています。消費税の課税事業者は、「注記表」という書類で財務諸表がどちらの方式で作成されているか確認することができます。
経審を受ける場合は、税抜で作成されている必要があります。
財務諸表が税込で作成されている場合、税抜に作成し直す必要があります。
税務申告では財務諸表が税込、税抜のどちらの方式で作成されていても問題ありません。
そのため、税理士事務所によっては消費税の課税事業者であっても税込で作成している場合があります。
ただし、税込の場合は、期中での消費税額の把握がしにくく(特に本則課税の場合)、少額減価償却資産の特例では、取得価格が税込金額で判定されることなど、メリットは無いと思います。
すぐに経審を受ける予定がないとしても、財務諸表は税抜で作成するよう税理士事務所に依頼されることをおすすめします。
経審を受ける前に決算変更届で確認するポイントについて解説しました。
決算変更届を行政書士事務所に依頼していても、日頃から経審を意識して手続きをしているかどうかは行政書士事務所によって異なります。また、税理士事務所は経審について専門外です。急に税抜の財務諸表を作成していただくように伝えると戸惑われる方もいます。
決算変更届は、公共工事に参入する予定がまったく無いのであれば、期限内に提出さえしていれば問題ありませんが、将来的に公共工事に挑戦したいと考えている方は、早めに行政書士事務所や税理士事務所に伝えて準備しておくことをおすすめします。
当事務所は、これから公共工事に挑戦したいというあなたを応援します。
群馬県内であれば、無料で出張相談します。(毎月3社様まで)
ご希望をお伺いした上で、どんな工事を受注できるか、工事を受注するためにやるべきことなど、今後に向けたご提案を無料でさせていただきます。